【加工】レーザーの歴史

レーザー(LASER)の名称は、その原理であるLight Amplification by Stimulated Emission of Radiation(放射の誘導放出による光増幅)の頭文字を取ったLASERという造語に由来します。レーザーは、共振器を用いて光(電磁波)を増幅して発振されます。この原理は、最初のレーザーから基本的に変わっていません。

レーザーはすでに広く浸透しており、歴史の長い技術のように思いますが、最初の発振から半世紀程度しかたっていません。

歴史的には、1917年にアインシュタインが「誘導放出の理論」にて、可能性を示しました。その後、1960年にメイマンがルビー結晶を用いたレーザー発振を初めて成功させました。これが、レーザーの始まりとされています。

その後のレーザー開発の歴史を年表形式で表してみたいと思います。

・1960年:Maimanによるルビーレーザー(694nm)
・1961年 :Ali JavanによってHe-Neレーザー(1.15,3.39μm, 632.8nm)
     Nd:ガラスレーザー(1064nm)
・1962年:Nick Holonyak, Jrにより半導体レーザー
     He-Neレーザー(633nm)
・1963年:W.BridgesによりArレーザー
・1964年:C. Kumar N. PatelによりCO2レーザー(10.6µm)
     Arイオンレーザ(488.0, 514.5nm)
     Nd:YAGレーザ(1064nm)
・1966年:P.P.Sorokinによる色素レーザ(1.315 µm)
・1966年:窒素レーザー(337nm)
     銅蒸気レーザー(510, 578nm)
     色素パルスレーザー(320~970nm)
・1968年:He-Cdレーザー(442, 325nm)
・1970年:エキシマレーザ
・1977年:アレキサンドライトレーザー(700~815nm)
・1985年:半導体レーザー(GaInP、670~690nm)
     チャープパルス増幅レーザー
・1996年:半導体レーザー(GaInN/AlGaInN 系、417nm)

このようにレーザー開発の歴史を振り返ってみると、驚くべき速さで開発がすすめられたことがわかります。特に1960年代は、非常に多くの発見がありました。その技術は現在でも活用されており、当時の研究開発力の高さには驚かされます。

比較的新しい技術のレーザーは今後ますますの活躍が期待されます。

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