【デジタル・コミュニケーション】メタバースの今後の展望

メタバース今後の展望

概要

オンライン上に仮想の3次元空間を構築し、様々なコンテンツを開発・提供可能なメタバースですが、この急速な発展の背景には 5G の到来があります。メタバースはこれまでも広義的に考えるとゲームなどでは扱われていましたが、今後は 5G の更なる普及とともに様々なビジネスシーンで利用されることが予測されます。

このメタバースの今後の展望について記述してみたいと思います。

グローバル化への寄与

メタバースの仮想世界には、世界のあらゆる場所に住む人々が参加可能であり、現実世界にある公園や道路などの街並みも、メタバース内で再現されています。これに加えて、ボイスチャットや身振り手振りのアクションが利用可能となれば、世界中の人とコミュニケーションをとることが可能となります。

医療分野での活用

医療分野でメタバースを活用することで、様々なメリットを得られる可能性が考えられます。まず、メタバースの仮想空間を活用すれば患者は来院せずとも診察を受けることが可能となります。さらに、同じ悩みや症状を持つ世界中の患者同士が仮想空間上で交流することもでき、精神的なケアへの貢献の可能性もあります。また、仮想空間を利用した遠隔によるロボット治療にも期待が高まっています。

メタバースの投資事情

新たなビジネスの展開が期待されるメタバースの関連銘柄の株価は、今後しばらく期待が集まると考えられています。実際に、NFTゲーム「The Sandbox」内で流通する仮想通貨「Sand」は、2021年には 1 通貨あたり 7.4 ドルであったものが、2027年には 20 ドルにまで上昇すると予想されています。

メタバースの今後の課題

多くのメリットがあるメタバースですが、将来には、以下のような課題もあると考えられています。

法律やルールの整備

メタバースの発展に伴い、金銭やサービスが国内外で普及し、著作権問題の発生なども起こっています。欧州の法律家のヨーロッパ法律家協会が「デジタル資産の担保利用原則」を2022年に採択したり、アメリカ法律家協会が「支配可能電子記録」を新設するための検討を進めていますが、今後メタバースが拡大してくるであろう「現実世界の人の利益に対する侵害」や「現実世界の財産権に対する侵害」に関しての法整備は、まだ進んでいないのが現状で、その整備が急務となっています。

デバイスの普及

また、メタバースの持つ特性を最大限に発揮するためには、VR 機器の利用が必須です。それをより効果的に実現するためには、ある程度の品質が必要となります。例えば、Meta Quest 2 128GBのVR機器は6万円程度とかなり高めな値段となっています。今後、メタバースを利用してユーザーに魅力的なコンテンツを届けるためには、VR 機器をどのように普及させるかも課題です。

メタバース依存や現実世界のコミュニケーション不足

メタバースの普及により、現実世界でのコミュニケーションを殆ど取らなくなってしまう人が増える可能性があります。企業や政府は、このような人々に対する対策を求められる可能性があります。

参考

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