【レーザー】分光器

分光器

概要

分光器とは、光の電磁波スペクトルを「分光」という原理にて測定する光学機器のことです。

特徴・原理

太陽光などの白色光は、無数の色の光の波長が混在することで「白」ができています。この白色光をプリズムに通すと、各波長の屈折率がことなるため、その伝搬方向が分けられます。このことを分光と呼びます。

波長の違い=色の違いをプリズムで分光することで、波長ごとに分け、測定する機器が分光器です。

分光を行う分光素子は、プリズムのみではなく、回折格子、光学フィルター等の大きく3つの種類があると言われています。

  • プリズム : 波長ごとの屈折率の違いを利用
  • 回折格子 : 光の回折と干渉を利用
  • 光学フィルター : 特定の波長のみを通過するフィルター

分光器は、含まれる波長を測定したり、各波長の強度を測定します。

光を波長ごと分光・配列し、その強度をグラフにしたものはスペクトル(Spectrum)と呼ばれます。

一つの応用例としては、光の吸収を見ることで、その成分を特定することです。物質ごとに、吸収する波長が異なっています。よって、光を照射して得られる光の波長の強度を調べることで、どの場長の光がどの程度吸収されたかを分析でき、その物質を特定することができます。

例えば、水は 1,450 nm、1,940 nm、2,900 nm の波長を良く吸収します。分光器で測定したときに、これらの波長の強度が弱く、吸収されたことがわかると、その物質は水であると言えます。

分光器は測定する波長によって、近赤外線分光器、可視分光器、紫外可視分光器などいくつかの種類があります。また、ラマン分光計やフーリエ変換赤外分光光度計など測定方法の違いによっても分類されます。

用途

分光器の用途は、物質の成分分析です。例えば、空気中の二酸化炭素濃度、飲料物の成分分析、畜産物の脂肪分分析等があります。

参考文献

  1. 分光器とは?分光の基本から簡単に解説 – ケイエルブイ
  2. 分光器の用途を徹底解説!成分分析と分光スペクトルデータ

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