概要
メタバースとは、インターネット上に構成される「仮想空間」です。
この空間には、「アバター」と呼ばれる自分自身の分身を介して入ることができ、アバターを使って遊んだり、他人とコミュニケーションをとることもできます。
インターネット上の、新たな社会空間的な位置づけとなっており、その展開に注目が集まっています。
世界的な大企業が、このメタバースを活用したサービスを開発しようとしています。
特徴
可能性
様々なサービスを展開できるプラットフォームとして、メタバースは注目されています。専用アプリ内のバーチャル空間で、街並みや店舗を再現し、自分がそこに存在しているような臨場感を得ることができます。
アバターを使って、友達や店員との交流も可能で、ECサイトを介した物品の購入までできます。
コンサートなど、大勢が集まるイベントで盛り上がることも可能です。他人の動きを見ることができるので、まるでライブ会場にいるように感じることができます。
ビジネスの分野での可能性もあります。テレワークの浸透によって、オンライン会議が広まっています。このオンライン会議をメタバースのプラットホーム上で実施するサービスも展開されつつあります。通常のオンライン会議とは異なり、アバターを使ってメンバーがそこにいる感覚で会議を進行できるため、高い生産性の会議になると期待されています。
VRとの違い
メタバースと似たような技術に VR (Virtual Reality:仮想現実) があります。VRは、仮想空間を現実のように感じとることができる技術で、通常は専用のVR機器を利用します。一方のメタバースは、あくまでインターネット上に構築された「仮想空間」で、その中で全てが完結します。VR機器のようなデバイスは必要ありません。
VRのように感じたりすることはできませんが、インターネットに接続できる機器があれば、メタバースを体験できるため、敷居は低いと言えます。
できること
●オンライン以上、リアル未満の、現実世界にかなり近い空間でコミュニケーションができる
●国境や人種を超えて、世界中の人々とのリアルタイムのコミュニケーションを実現できる
●バーチャル店舗やイベントで、アバターを介して親密な交流を実現できる
●メタバース内で仮想通貨を設定し、取引できる
●現実世界とメタバース内でモノや情報を行き来することができる
応用例
1. エンターテイメント分野
・イベント系
芸能人やアイドルのアバターを用いたイベントが開催されています。
・ゲーム系
人気のあるゲームの世界をそのままメタバースとしても体験できるサービスです。
・クリエーター系
ユーザーがアイテムを自由に作成し、それをメタバース上で公開するサービスです。
2. ビジネス分野
・バーチャルオフィス
仮想空間をオフィスそのものとして利用するものです。上司や同僚とアバターを介してコミュニケーションをとります。
・バーチャルイベント
メタバース上で、講演や説明会、商談会など実施します。通常のオンライン以上の臨場感を得ることができます。
・バーチャル店舗
メタバース上に作られた店舗。アバターで店内を見て回ったり、店員とコミュニケーションをとることできます。
さいごに
メタバースは、アバターを介して新たな加工空間で生活を送ることができるプラットホームです。実際の利用は、エンターテインメント分野が多いのですが、ビジネス展開しようという動きも始まっています。まだまだ課題のある技術ですが、我々の社会生活へ大きな影響を及ぼす可能性技術だけに注目度は高いと言えそうです。