今回は、ポリイミドフィルム(PI)を加工した結果に関する考察です。
06 | High Pore Density Polyimide Membrane Production by PS Laser Pulses [DOI: 10.2961/jlmn.2022.01.2002] | |
Pierre Lorenz , Leibniz Institute of Surface Engineering (IOM); Martin Ehrhardt, Leibniz Institute of Surface Engineering (IOM); Klaus Zimmer, Leibniz Institute of Surface Engineering (IOM); | ||
Received: November 3, 2021, Accepted: January 21, 2022 |
JLMN-Journal of Laser Micro/Nanoengineering Vol. 17, No. 1, 2022
概要
- ポリイミドフィルム、t=13µm(DuPont, Kapton)、に微小多穴を加工
- ピコ秒レーザー、355nm,12ps,直線偏光、100kHz, ガルバノスキャナf=56mm、スポット径5.7µm
- 穴の評価は、光学顕微鏡とSEM
- 基本的に、パルスエネrギーとレーザー照射回数を変数として評価
- 単穴加工について、アブレーションレート、加工閾値、穴径(表裏)を評価
- 多穴(アレイ)加工について、穴径、密度、穴形状を評価
結論
- 低フルエンスでは、化学的反応が支配的、高フルエンスでは、熱的反応が支配的
- 出射側穴径は1µmを達成
- 穴径の分散は10%以下
- 密度12%を達成
所感
- PI箔への多穴加工で、エネルギー、パルス数に対する閾値や穴径を定量的に評価しているので、具体的な指標となる
- 高密度化への考察をもう少し欲しかった
- 実加工時間の評価がなかった。産業界では、気になるところ。
- フィルターを開発、製造するには参考になる数値だと思われる