今回は、CO2レーザーでのマイクロマシニングのこの論文を見てみます。
- Optical Materials Express Vol. 6, Issue 12, pp. 3916-3926 (2016)
- •https://doi.org/10.1364/OME.6.003916
CO2 laser micromachining of nanocrystalline diamond films grown on doped silicon substrates
Jens Richter, Aly Abdou, Oliver A. Williams, Jeremy Witzens, and Maziar P. Nezhad
概要
- CO2レーザーを使った微細加工
- シリコン上のダイヤモンド薄膜の除去
- 直接ダイヤモンドを除去するのではなく、シリコンを熱してダイヤモンドを炭化させる
- 材料の熱吸収係数を導出し、それを元にシミュレーションを実施
- シミュレーション結果と実際の加工結果を比較
結論
- CO2レーザー、9W、波長10.6µm、スポットサイズ130µm、フォーカス100mmでダイヤモンド薄膜の除去が可能
- ドットやラインをアレイ状に加工することで、CO2レーザーでのマイクロマシニングの可能性を示唆
所感
- 加工法として、直接材料をアブレーションするのではなく、間接的に除去するという点は興味深い
- 通常、CO2レーザーは、マイクロマシニングには用いられないが、使い方を工夫するとこのように選択的な除去ができる点は新たな知見となる。