【加工】レーザーの特徴・分類

レーザーの種類・分類

概要

太陽光などの一般的な光は赤外線や紫外線など、複数の波長の光が混合されたものです。
それに対して、レーザー(Laser)とは、このうち1つの波長のみを取り出して、増幅させたもので、自然に発生するものではなく、人工的に作り出した光のことを指します。

特徴

レーザーの特徴としては、大きく3つあります。

  • 指向性:同じ方向に光が進みます。
  • 単色性:単一の波長です。
  • コヒーレント性:位相がそろっており、干渉することができます。

構成

レーザーは、専用の装置により人工的に発生させられます。この装置は、レーザー発振器やレーザー光源と呼ばれます。
レーザー発振器は、原理的に大きく以下の3つの構成部品があります。

  • レーザー媒質
  • 励起源
  • 光共振器
    レーザーが発振されるまでには、まず励起源によりレーザー媒質にエネルギーが供給され、媒質が基底状態から励起状態に遷移されます。
    その後、励起状態から基底状態に戻るときにレエネルギーが発生られ、それを光共振器で増幅され発振されたものがレーザーです。

分類

レーザーは、様々に分類されます。

1. 媒質による分類

媒質の状態により分類されることがあります。

  • 固体レーザー:レーザー媒質が結晶で固体のレーザーです。最も広く使われています。
  • 液体レーザー:媒質が液体のレーザーです。液体に色素を分散させて使われます。
  • 気体レーザー:媒質として混合気体を用いるレーザーです。エキシマレーザーが有名です。
    この他、半導体レーザーを別に分類することもあります。

2. 発振形態による分類

レーザーの発振形態によって分類されることがあります。

  • CW(連続発振):連続的にずっと発振し続けるレーザーです。
  • パルス発振:レーザーのON/OFFを高速で繰り返すレーザーです。

近年は、精度が要求される微細加工では、パルスレーザーの使用が多くなっています。

3. 波長による分類

特に加工において、波長は重要になってきます。

  • 基本波(近赤外,NIR, IR)レーザー:近赤外領域の波長を発振するレーザーです。
  • 第2高調波(グリーンレーザー、緑色レーザー、可視光レーザー):緑色に見えるレーザーです。
  • 第3高調波(紫外線レーザー、UVレーザー、青色レーザー):青色に見えるレーザーです。

4. 出力による分類

  • 大出力レーザー:比較的大きな出力を発振するレーザーです。
  • 小出力レーザー:出力の小さいレーザーです。

出力の大小に明確な境界があるわけではなさそうですが、一般的に加工用のレーザーは大出力となります。

参考

レーザーの基礎知識 – 鉄原実業株式会社
レーザって何?
レーザー加工機の種類やレーザーの分類について解説
レーザー発振器 技術紹介 レーザーに関する基礎知識 – HOYA …

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