データサイエンス事業

AI(Artificial Intelligence:人工知能)とは、データに基づいて学習を行い、その結果から、推論や認識など人間が知的に行う作業を実施するコンピュータシステムです。データを追加して学習していくことで、人工知能も変化していき、環境の変化や状況に応じて柔軟に対応できる点が、従来のコンピュータシステムとは異なります。

このシステムの一つとして、人間の脳を模したといわれるニューラルネットワークが活用される場合があります。このニューラルネットワークを非常に多く組み合わせて学習する手法がディープラーニング(Deep Learning)であり、現在、非常に注目されている技術です。また、ディープラーニング以外にも機械学習の方が適する場合もあります。ご希望の目的に合わせて最適な人工知能技術でお客様に貢献いたします。

弊社では、非常に大規模なデータ(ビッグデータ)を人工知能により解読し、モノづくりに活かしていきます。データをうまく活用して、解析、予測の精度向上を実現します。これらの機能をWebアプリとして提供することも可能です。

従来のように、「加工するだけ」「計測したデータを放置」するのではなく、その結果データから新しい知見を生み出す ”加工・計測インフォマティクス” の概念が今後はますます重要になってきます。

弊社は、データを扱うこと以外に、特に、実際の加工や計測について多くの経験と知見がありますので、膨大な加工データや計測データから、必要な情報を解析、抽出してモノづくりに活かすインフォマティクスに強みがあります。モノづくりでの付加価値の向上、コスト削減、生産効率アップを情報技術から支えます。

■ 人工知能を用いた加工パラメータの調整

データサイエンスのモノづくりでの利用の一例として、加工パラメータの調整があります。

機械加工やレーザー加工では、製品の品質向上や加工時間の短縮のために、加工パラメータの調整が重要です。この加工パラメータの調整は、煩雑で時間がかかるという問題があります。従来は、職人の経験や勘が頼りで属人的な性格が強く、その技術が伝承されず、効率の悪い状態が続いてきました。

この問題解決のため、過去の加工結果をデータとして蓄積し、その情報から人工知能が学習し、加工結果の予測をするシステムを提供いたします。これをプログラムとして組み込むことで加工結果の予測がコンピュータ上でできるため、加工パラメータの調整が容易となります。

この結果は、インタラクティブな表示方法で可視化され、ユーザがその結果を容易にイメージできる機能も備えています。

人工知能によるモノづくりの効率化は、まだまだ始まったばかりです。弊社では、様々なアルゴリズムを駆使してより精度の良い学習結果が得られるようなノウハウがあります。この技術により、モノづくりに貢献していきます。

■ 人工知能を活用した画像処理

人工知能(Deep Learning)を活用することで、静止画や動画から様々な物体の検出や認識を行うことができます。モデルにない検出体に関しては、新たにデータを追加して学習することで、ご希望の検出ができるようになります。このような人工知能を組み込んだWebアプリやカメラ機器の提供も可能です。

物体認識

ディープラーニングにより学習することで、画像の物体が何かを人工知能が認識することができます。特定なデータについて学習することで、お客様独自の人工知能を開発いたします。

ご希望のご仕様に合わせて、モデルやパラメータを調整して、精度向上を図っていきます。

物体識別

画像に何が写っているかを意味付けし、ピクセルレベルでラベルやカテゴリを関連付けることができます。例えば、下の画像では、元画像で車が写っていることを推論し、車のあるピクセルを他のピクセルとは異なったレベルとして推論結果を出しています。元画像と推論結果を合わせるとピッタリと一致し、深層学習により車をしっかりと認識できていることがわかります。

物体検出

深層学習の技術を活用して、画像内の物体を種類や場所、個数を検出して枠でその結果を表示させることができます。学習方法やネットワークモデルも様々ありますが、お客様の目的に応じた設計を行い、ご希望のアウトプットとなるように調整いたします。

また、データをさらに蓄積し、学習を繰り返すことで、ご希望の仕様にさらに近づけることができます。

 

画像生成

AIをうまく活用すると、未知の画像を作り出すことができます。どこかで見たようなモノだけど、ちょっと違う。という、不思議な画像を計算で作り出します。

何もないノイズ画像から、目的の画像を自動的に生成できる人工知能技術もあります。この技術により、少数のデータから、ビッグデータを生成でき、予測精度の向上が期待できます。

自動車の画像を生成した例です。どこかで見たような車ですが、ちょっとずつ異なっています。このような技術を使えば、未知の車の画像を生み出すことができ、新たなデザインの創出などに役立ちそうです。しかも、コンピュータで作り出すことができますので、大量の画像を低コストで生成できます。パラメータを調整することで、思い描いた車の意匠を柱に、少しずつ異なるデザインを作り出せ、微妙なニュアンスの違いを生み出せるので、創造の幅が広がります。例えば、セダン系で、白っぽく、フロントグリルが細く、丸みを帯びて・・・など、特徴を少しずつ変化させた画像の生成も可能です。

しかし、ディープラーニングの計算はコンピュータが行うのですが、すべての点で万全ではありません。より「車っぽい」画像を生成するには、高い技術と豊富な経験が必要となります。弊社の高い技術力で、必要な仕様に副った高い品質の画像を提供いたします。

データサインエスでは、デザインの点からもモノづくりを向上させることができます。

■ 人工知能開発のコンサルティング

人工知能を実現する手段は、さまざまあり、目的に応じて最適な手法を取りいれる必要があります。どのような手法をどのように開発していけば良いかをコンサルティングいたします。